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読書の秋におすすめ、プラド夏樹著『フランス人の性 なぜ「#Me Too」への反対が起きたのか』

著者プラド夏樹さんは、Bisouがフリーペーパーだった時代に編集部のメンバーだった。突然、連絡して来たプラドさんは、教会のパイプオルガン奏者だと自己紹介し、「文章を書く仕事がしたくなったので」と打ち明けられた。第一印象は“知性的で個性的な人”だったが、それは今でも変わらない。

 フランス人の性をテーマにした本を出版したい、と彼女から打ち明けられたのは数年前だが、「#Me Too」ムーブメントで時宜を得て、その夢が実現したようだ。

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フランス人の性 なぜ「MeToo」への反対が起きたのか (光文社新書)


本書の副題になっているアメリカ発の「#Me Too」ムーブメントに対してカトリーヌ・ドヌーブ、ブリジッド・バルドー、若手ではレティシア・カスタなどフランスを代表する女優たちが、異議申し立てをした時に、「さすがフランス人だなぁ」と漠然と納得したものだが、その“さすがフランス”というイメージはどこから生まれるのか、をこの本が解明してくれた。

8歳から学校で性教育が始まり、思春期の子どもと親が家庭で性に関してオープンに話し合い、大統領が堂々と不倫をして国民がそれを容認する国民性から、フランス人は恋愛やセックスに奔放、アンモラルというイメージさえある。それは「恋愛とセックスの自由は、キリスト教が国教となった5世紀末から20世紀初頭まで、つまり約1400年にわたるキリスト教との熾烈な戦いの末に獲得した、かけがえのないものとして認識されている、だからフランスの人々はそこへ安易にモラルが介入することを嫌」うからだ、というのが多くの文献にあたり、フランス人の性への考察を重ねた著者の導き出した結論だ。

また、中世時代の騎士道の恋愛作法と平安時代の貴族のそれとの比較から現代のフランスと日本におけるセックス事情の比較、日本で流行りの女子会がなぜフランスでは存在しないのか?など日本人ジャーナリストならではの日仏比較も興味深い。
さらに、所々に挟まれたプラドさんならでは感想も面白くて、例えば、タレントベッキーや山尾志桜里衆議院議員の不倫バッシングに触れて、「不倫をした罪で石投げの刑に処されるイスラム系の国の女性を見ているようだ。恋愛で頭が溶けてマズイことをしてしまう、いいじゃないですか、人間らしくて。」なんて具合で、笑ってしまう。

セクハラは許されるべきものではない、それは大前提としても「#Me Too」ムーブメントにはなんだかしっくりしないものを感じていた私は、終章“セックスは誰のものか”で「#Me Too」に言及し、プラドさん自身が出したこの問題への“解答”にいたく共感したのであった。




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婚活の成功に、大切なことを教えてくれる 岩本麻奈著『フランス女性に学ぶ 結婚という呪いから逃げられる生き方』


実にインパクトあるタイトルの岩本麻奈先生の最新作。この“呪い”という言葉、去年の某大ヒットドラマの最終回で印象的に使われていたとprologueに書かれているが、私もこのドラマ、インターネット動画で見ていたので、よく覚えております。この大人気アラフィフ女優の台詞、共感した女性は山ほどいるのでは。
本書の帯にもダメ押しのごとく『呪われた!?大人世代の婚活女性に送る』と書いてあるし。
“呪い”と聞いて、私たちの世代が思い出すのは、楳図かずおの名作『呪いの館』(忘れられない主人公のたまみ・・)。でも、本当の“呪い”は、もっと身近にあったのか。



婚活 コトバンクによると、≪合コンやお見合いパーティーへの参加、結婚相談所や情報サービス会社への登録など、結婚相手を見つけるための積極的な活動≫のことだそう。
≪就職活動を表す「就活」をもじった造語で、(途中省略)晩婚・非婚時代において、理想の結婚相手を見つけるためには、就職活動と同じく幅広い情報の入手や積極的なアピールが欠かせないという意識≫が表れているらしい。

2015年の国勢調査の結果、50歳まで一度も結婚をしたことがない人の割合を示す「生涯未婚率」は、男性で23.37%、女性で14.06%なのだそう。(しかし、人生百年時代に、その半分の50歳まで結婚していないと「生涯未婚」と見做されるのは変じゃない?)

なるほど、結婚が当たり前ではなくなったので、結婚をしたい人は、“積極的な活動”=婚活をするのだな、と、理解していたが、
結婚していない日本人女性の多くが、『得体のしれぬ呪いによって苦しんでいます。』と本書にはある。

はたして、結婚の呪いとは・・、
“年齢”、“女”、“家族”、“世間体”の4つなのだそう。

“年齢”は、適齢期なるものが勝手に設定され(誰の手によって?)、『「もうこの歳なのに結婚していない」などと、年齢と自身の状況を結び付けて悩んでいます』。
そう、かつてはクリスマスケーキ、今なら年越しそばに例えたりする類の。

“女”は女らしさ=『≪Like a girl≫ の縄を自ら結い、その縄で自らを縛』ってきた。
・・女の幸せは結婚、なんて演歌チックなセリフが聞こえそうだなぁ。

“家族”は「親を安心させたいから」、「親を喜ばせるために結婚する。」
これも、ずっと付き合っている恋人と親を安心させるために結婚に踏み切る、というのなら分かるが、結婚願望が特になくても、親の安心のためにしかたなく婚活を始める、っていうのが“呪い”なのだろう。

“世間体”!「結婚しないことへの世間の風当たりの強さから結婚を決意し、また世間から認められやすい人を結婚相手に選ぶ。これらの需要を満たしてくれるのが婚活市場なのでしょう」
♫ 貧しさに負けた~ いいえ世間に負けた~♫ と『昭和枯れすすき』の時代から、日本人にとって“世間”は逃れられない呪縛なのでせう。

そして、本書は、フランス人女性の人生観などを引き合いに出しながら、この“呪い”を解いて、幸せな恋愛&結婚をする方法を伝授してくれるのだ。

著者が婚活ビジネス主宰者に聞いた話によると、『<婚活市場>に出るうえで有利なのは<個性のない女性>であること』で、今時は『モテメイク、モテファッション、モテ仕草、持てるLINEの返信方法』などのマニュアルがある。『婚活は漁なので、(途中略)効率的な漁をするためには、<多くの男性に嫌われない、無個性の女性になること>が重要なのだとか』

それに対して、著者はズバっと
『マニュアル通り、個性を消した自分い寄ってきた男性がいたとしても、その男性は、私以外の別の誰かに治してでも、同じような感情を抱くはず。』
『<量産型モテ女>になり、大勢の男性から声をかけられるようになるということ、それは、都合のいい使い捨ての女になるリスクを抱えることでもあります』

その通りとしか言いようがないですね、はい。

そういえば、情報サイトで、婚活アドバイザーが、『今まで見たことのないジャンルの映画を見たり、行ったことのない場所へ出かけたりするなど、いつもと違う選択をするのも環境を変えるいい方法。普段の生活で自分が出会わない人と交流できる機会をできるだけ多く設ける』とアドバイスしていたのを読んだことがある。
私はむしろ逆だと思うんだよね。自分の好きなジャンルの映画を観に行けば、同じ趣向の人が来ている可能性が高いし、自分が居心地のいいと思える場所に行けば、そこで同じ感性の人に会えるのでないか?
出会いのチャンスを広げるのは、むしろ自分と同じ趣味をもった人が集まる場所に行くべきだ。結婚相手に求めることに、価値観や金銭感覚が同じであることを挙げる人がいるが、それって初対面では分からないことだし。まあ、フランスで知り合った日本人女性で、政治デモに参加して、そこで出会ったフランス人男性と結婚した人もいるけど、価値観と言うか思想の一致、ってところか。
まず、無難な出会いの入口は趣味だろうな。ワインが好きならワインスクールに通うとか、こけしが好きなら東京こけし友の会に入るとか。
ワイン好きならスクールで理想の異性に会えなくても、そこで仲良くなった人と試飲会に行くとか、ワインフェアやワイナリー巡りをしたりするうちに、人の輪が広がり、そこに出会いのチャンスがあるだろう。(と、考えて最近、出会い目的にワインスクールに入る人も増えているそうだが)

ワインを例に挙げてみたが、まさに著者は『女は大量生産のワインになってはいけない。』、『取り換えのきかない唯一無のアーティザン(アーティスティック)なワインになってこそ、本物の恋愛ができるのです。そうした恋を経て、それがいずれ、結婚という道につならることもあるでしょう』と述べている。

つまり、婚活の初めの一歩は、無個性になることではなく、個性的な自分を押し出すことなのである。
それって、むしろラクなことじゃないの。自分を偽らずにありのままの自然体でいればいいのだから!
とそう話は簡単ではない。具体的な、呪いの解き方については、ぜひ、本書を手に取って熟読してほしい。中にはいっそ、マニュアルどおりに無個性な女を演じた方がラクそう、と思う読者も出て来るかもしれない。単に結婚がしたいだけならそれでもいいだろう。でも、幸せな恋、結婚をして、素晴らしい人生を送りたいのであれば、やはり呪いを解く努力をした方がよさそうである。

こちらの著作も同時に、読めば、これから婚活する予定の人、婚活中の人にとって、向かうところ敵なし、かも。




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何も食べずに生きていける、“不食”って?


“不食”とは、文字通り、食べないこと。どうやら何も食べなくても生きられる人たちがいるらしい・・。
と、Yahooニュースで拾った記事が気になり、さっそく今回、日本に帰った時に、『食べない人たち 「不食」が人を健康にする』(マキノ出版)を、セブンネットで注文。←田舎の実家の前にセヴンイレヴンができたので、宅配便を待たずに、都合のいい時に取りに行けるので、とても便利。

食べない人たち (「不食」が人を健康にする)
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何も食べないで生きていられるの?とまずは、誰でも思うだろうが、物質的な食物の代わりに、宇宙に無限大に存在している、プラーナと呼ばれる気・エネルギーを摂取する、というのが“不食”の大前提みたい。食事を徐々に減らしていき、プラーナの量を増やしていき、“不食”に至るのだという。ふーむ・・。

で、この本、3人の“不食”実践者が、体験談や実践アドバイス、さらには“不食”の哲学を語っている。

トップバッターの秋山佳胤氏は、東工大卒で、弁護士資格を持っているという、文・理両道な上に、空手もしているというから、文・武・理に長け、さらに珈琲豆焙煎士の資格も持っているというマルチな方。こういうオールマイティっつうか、偏りがない人が語ると、“不食”は、まがいものではないという感じが俄かに強くなる。

二人目の森美智代氏は、一日青汁一杯のみで、18年間生活している方。「うれしいと手が金粉だらけになることがある」とか、「前世は宇宙人だった」などの不思議発言はあるが、21歳で難病にかかり、断食療法を行ったことが不食への入口だったという体験談は、説得力がある。

もう一人は、“不食”という造語の生みの親、不食研究所代表の肩書をもつ山田鷹夫(ずうとるびを連想してしまった、私)氏。「インドやアフリカなどに八億人もの飢えた人がいて」、かたや「食物があふれ、余った、食物が毎日大量に廃棄される日本の現状」に疑問を感じていたそうだが、不食実験を開始した理由は本人も分からない、と述べている。「宇宙意識が人類をさらに進化させるために、不食へと人類を導いている可能性がある」と、話が何だか壮大である。
ちなみに、山田氏は、3年間かけて、微食に至ったそうだが、微食とは生野菜、お茶、無糖のコーヒー、麩、スルメ(?!)、きな粉など胃腸に負担をかけないものを食べることなのだという。

それで、“不食”をするとどんなメリットがあるかといえば、
森氏によると、“不食”にいたる過程の“少食”の段階ですでに、1、寿命がのび 2、免疫力・自然治癒力が高まる 3、若返る 効果が期待できるそうだ。
確かに、腹八分目は医者いらず、と言うし、そもそも食事は、「消化・分解し、さらに吸収する過程で身体に負担を与え、エネルギーを消耗させる」(秋山氏)作用があるのだという。食べた後、眠くなることがあるのは、そのためか。断食で胃腸の病気がよくなったなんて話も聞くし。

後は、単純に食費がかからなくなるし、自由時間も増える。食事の時間以外にも、自炊していれば、買い出し、食事の支度、後片付けにかかる時間がいらなくなるのだ。
ところが、面白いのは、3人とも、“不食”が続かない理由の一つは、暇を持て余してしまうから、と口をそろえていること。
山田氏も「一日一食で困ったのは、空腹感ではありませんでした~悩みは、食事をやめてできた、余った時間を何に使うのか、ということでした」と書いている。サラリーマンだったので、昼休みをつぶせず、昼食に戻った、とのことだが、同僚が食事をしている間、ジョギングするとか、会社の屋上で本を読むとか、いくらでも方法はありそうなんだけど?
なので、“不食”や“少食”を実現するのにまず大切なことは、趣味、仕事、ボランティアなど没頭できることを見つけることなんだそうだ。さらに、「消化・吸収で身体が疲れなくなるため~睡眠時間がへるので、自由な時間がさらにふえる」(秋山氏)。となると、超多忙な人しかできないことになるな、“不食”って。

さらに、“不食”のおかげで、悩みがなくなり人生が楽しくなるのだという。
「不食の人はもともと飢えることがないので、明日のことをあれこれ心配するより、いまを楽しむこと、いまを大切にすることを選択します」(秋山氏)
「不食をしていると、心がシンプルになります。断捨離も同じです。そうすると、願い事がかないやすくなるようです」(森氏)
「なかでも最高にうれしいのは、不食の実験をするうちに、悩みが少なくなっていくこと」(山田氏)

ここまで、言われると、やらなきゃ損、って気になるけど、でも、おいしいものを食べる喜び、っていうのもあるよね。
私は、グルメではないが、おいしいものを食べたいって欲求はあるし、人と会ってご飯を食べながらおしゃべりするのは楽しいし、旅行先ではそこの名物料理を食べたいと思うし。
“不食”は私には無理そうだが、“少食”ならできるかも・・。
代表的(?)な“少食”スタイルは、“一日一食”
“不食”への道として、森氏が提案しているのが、間食・夜食を抜く→朝食を抜く→夕食だけにする→食事の質を変える(肉食を控えて野菜中心の食事にする)というステップ。

若い頃に比べれば、明らかに食が細くなっているし(比例して腹回りは太くなってる・・)。7月に大学の友人と集まって、中華のランチコースを食べた時、総合職入社して、今日までばりばりに働いていている上に多趣味で活動的な子まで、「最近は、一日一食でいいと思うようになったわ」と言っていたので、びっくり。
そう、“一日一食”なら、この歳になれば、割合、実現しやすいかも。

ちなみに、“一日一食”を実践している有名人リストなんていうものを見つけた。
タモリ、ビートたけし、千葉真一、ドクター中松、水谷豊、京本政樹、福山雅治・・と、湯シャンに引き続き、ここにも福山が♥♥♥。(ちなみに私は湯シャンを続けている、と言っても、2回湯シャンしたら、一回シャンプー&トリートメントのローテ。かゆみも臭いもないし、毛染めも落ちにくくなった)。
“一日一食”は、女性には向かないのか、女性は元ピンクレディーの未唯だけ。デビュー以来(18歳の時から)、一日一食を続けている、っていうのはすごいかも。

日本帰国中は、人と会って外食する機会が多く、昼も夜も外食という日が続いたり。さらに、お茶の時間に待ち合わせして、スイーツを食べたり。猛暑にも関わらず、夏バテで食欲がなくなることもなく、食べ過ぎの日が続き、まもなく胃腸が重く感じられるようになった。でも、せっかく食べ物がおいしい日本に戻って来て、人と会う時に食事を控える、っていうのもイヤだなぁ・・じゃ朝食で調整すればいいか、と思い当たる。そう、“少食”への第一歩だ。それで朝食に炭水化物(パン)を摂るのを止め(元々、タンパク質は取っていなかったし)、紅茶、ヨーグルト、果物、フルーツジュースだけ(“朝食抜き”にはほど遠いが)にしたら、胃腸の調子がよくなって来た。
「パンを食べないと11時頃にはお腹が空いて来ないか?」と朝からパンにジャムをべったり塗っている夫から言われたが、いや、まさに、11時頃から、心地よい空腹感が襲ってきて、昼ごはんがとてもおいしく感じられるようになったのだ。
で、もって、昼食から夕食の間に何も食べないと、アペリティフの白ワインやビールが、すきっ腹にいい感じに沁みるのだ。

そういえば、アニメの『一休さん』で将軍様が、何を食べてもおいしくないと言い出し、日本各地から取り寄せた山海の珍味にも不満足。で、一休さんが、将軍様にお寺の掃除をさせる(足利義満が雑巾がけ!)。さらにお膳の前で数時間、待たせされた将軍様は、やっと運ばれて来たものを、うまいうまい、と食べるのだが、それは、坊主たちが毎日食べているおかゆだった、というエピソードがあったはず。空腹は最高のスパイスとはよく言ったもんで、“少食”には、ものをより一層おいしく感じられる効果があるのだ。
 
山田氏によると、“不食”のコツは、自らの“体の声”を聞くことで、無理は禁物。
まずは、間食を止め(食後のデザートは食べるけど)朝は紅茶、ヨーグルト、果物かフルーツジュース。昼は肉でもなんでもがっつり食べて、夜はビールやワインにつまみ程度でおしまい、ってのはどうだろう。でも、やっぱり、夜は和食ならごはん(玄米ごはんでもいいし)、納豆、味噌汁で締めたい気もするし・・、と“一日一食”への道のりは長そうだ。

何も一日単位で考えなくてもいい。
時々、読み返している、イレイン・セントジェームズの『シンプルに暮らす100の方法』に、“週一回はフルーツだけの日をつくる”という項があった。これも、悪くないかも。

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日本人の現代女性作家の本ばかりを、立て続けに読んでいる、今日この頃


あまり本は読まない方だと思うけど、たまに、読み始めると、数冊を立て続けに読む。特に、パリに出る用事が多い時期には(展示会に数日間通うとか)、郊外電車の中で、本を読む時間が増えるし。
で、なぜか、日本人の現代女流作家の本ばかり、読んでいる、この頃。・・ところで女流の流ってなんじゃ?男流作家って言葉は聞かないしなぁ、と思っていたら、『男流文学論』なんて本が出ている、上野千鶴子、富岡 多恵子、 小倉 千加子共著だって。怖そうだなぁ。

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で、話戻って、このところ読んだ本に、けっこう当たりが多かったのだ。


村田沙耶香『コンビニ人間』


「あっという間に読めます。こういう小説が芥川賞を取るんだぁ?という作品ですよ~」と貸してくれた人の一言。
ほんと、あっという間に読んでしまった。たとえ考え方や感じ方がフツーの人(の定義がまた、難しいんだが)と違っても、この女主人公は、ちゃんとコンビニで働いて=社会の役に立ち、独り暮らしをしている=自立しているんだから、それで十分じゃないのかね、この引きこもっている人間がたくさんいる時代に。そもそも、日本の非正規雇用率40%(人手不足で、正規雇用が増えつつあるらしいけど)、女性の生涯未婚率14%(“50歳まで未婚”っていう、この50歳の根拠はなんだ?)の時代に、正社員じゃなくて、結婚していないのは変、ってずいぶん時代錯誤な発想をする人がいまだに多いのか?と不思議に思った。
ちなみに、この主人公が美人だったら、ずいぶん、話が違っただろうな。この小説の主人公美人ヴァージョンが、大ヒットドラマの『逃げるは恥だが役に立つ』ではないかと思ったりもした。こちらは原作マンガがあるみたいだけど。機会があったら読んでみたいな。


『八日目の蝉』角田光代


エッセイストの長谷川たかこさんが、「江草さん、こういう本、好きなんじゃないかと思って、エンターテイメントだけど」と言って貸してくれた。角田光代は『空中庭園』が面白かったのだけど、次に読んだ本がつまらんかったので、(書名も覚えておらず)、その後は読んでいなかったけど、この本は、はい、おっしゃるとおり、私の好みで、借りたその帰りの電車で読みはじめ、翌日には読了した。
不倫相手の男性とその妻の間に生まれた赤ちゃんを誘拐し、3年ほど自分の子どものように育てた女性が主人公。その不倫相手の子どもを妊娠していたが、堕胎すれば結婚できると不倫相手当人にそそのかされ、その子につけるはずだった名前で誘拐した子どもを呼んでいたという。このエピソードで大半の読者は主人公に肩入れするのではないかと。そういえば、少し前に、アメリカで誘拐した新生児を18年間、実の子として育てていた女性が逮捕された事件があったっけ。そんなに長い間、よくばれなかったな。事実は小説より奇なり、ってやつ。
エンタメと純文学の違いは、分からんが、エンタメなら、出所した主人公と成人したその子(不倫相手の子どもを妊娠中)が一緒に住んで、赤ん坊を育てることにしました、めでたしめでたし。と二流ドラマっぽい終わり方にしてほしかったかも。別にエンタメだからハッピーエンドってこともないか。


『ヘヴン』川上未映子

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もう一冊、長谷川さんが貸してくれたのが、この本。川上未映子は、『乳と卵』が、つまらなくて途中で投げ出したので、それ以降、読もうと思わなかったが、この『ヘヴン』は、面白かった。でも、一気読み、はできず、というのもイジメのシーンで、つらくなったので。イジメにあっている中学生男子の主人公と、同じくイジメの対象のクラスメイトの女子の交流を描いている。主人公は斜視で、それがイジメの原因だと思い込んでいたが、いじめっ子自身から、それはいじめの決定的要因ではない、と言われる。確かに、ジャン・ポール・サルトルなんて、斜視で醜男だったけど、その知性で人を惹きつけ、ずいぶんな女たらしだったというし。それでも、主人公が最後に斜視を直す手術を受け、見えた光は、希望の光だよね、なので、読後感はよかった。ついでにコジマが、髪の毛を切り、清潔な恰好をしたら、じつは、すごい美人だった、なんて安っぽい少女漫画的なオチをつけたら、どうなるだろう、なんて想像してしまうが。そうなると、ヘヴンは存在しないことになってしまうのか?

勢いにのって(?)他の日本人女性作家の小説を読みたいと思うが、パリでは、簡単に日本の本は手に入らぬ。ブックオフ・パリ店がつぶれたのは、実に悲しい。息子の通う天理日本語教室には日本図書館があるのだが、ちょうど読む本が切れた時が、学校休みの時期。去年の夏に実家から持って来た本の中に、これを見つける。


『閑人生生 平成雑記帳2007-2009』高村薫


本当は小説が読みたかったし、2011年3月以前の時事エッセイってあまり読む気がしないなぁ、と思いつつ、でも高村薫だし、と読み始める。
高村本は最後に読んだのが、福島の原発事故を予言したともいわれている『神の火』。すんばらしい作品で(私が読んだのは文庫版)、登場人物の中で、江口という好事家のおっさんになんか魅かれた。

で、『閑人生生』は、ざざっと読むが、著者はすでに10年前に日本の貧困問題を憂いていたんだなぁ、と・・。最近の時評も読みたくなり、アマゾンをチェックしたら、『作家的時評集2008-2013』も出てるし、今年になって、『作家的覚書』なるものも出版されている。岩波の「図書」(あの書店のレジの前とかに積んでいる)で連載していたエッセイらしい。夏に日本に帰国する時に買うべし。

作家的時評集2008-2013
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『やさしい訴え』小川洋子



久しぶりに、息子の付き添いで天理日本語学校に行く。ここの図書館では今まで、マンガしか借りてなかったので、今回、初めて本を借りた。同時に、萩尾望都の『海のアリア』も借りたけど。逗子・鎌倉が舞台の漫画。



『やさしい訴え』の主人公瑠璃子は、暴力をふるい、愛人のいる夫との暮らしに耐え兼ね、子どもの頃を過ごした山間の別荘(彼女の両親の持ち物ってこと)に一人で住み始める。カリグラファーである瑠璃子はそこで、仕事に打ち込みながら、近くに住む、チェンバロ製作者の男性とその助手である若い女性と親しくなる。
小川作品はけっこう好きで、数冊読んでいるけど、カリグラフィー、チェンバロ、山間の別荘・・、実に心地よい小川ワールドに浸れます。結局、離婚が決まり、新しい恋は実らず、思い出の別荘も人手に渡る、でも、自分の好きな仕事で生計が立てられるめどがつく、つまり一番必要かつ確かなものが残ったんだから、いい結末じゃない?と私は思ってしまったが。
今、NHKドラマ『ツバキ文具店~鎌倉代書屋物語』を楽しみに見てるけど(動画無料配信で。いい時代になったよ)、カリグラファーにしても代書屋にしても、文字を書く仕事って、なんか趣があっていいな。パソコン使って、文字を“打つ”我らライターとは、似て非なる職業だわ。


『真鶴』川上弘美

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『やさしい訴え』を返して、代わりに借りたのがこの本。同著者の『センセイの鞄』は、ユーモラスな感じだったのに、なんか、のっけから重くて、ちょっと気味の悪い作品だわ。真鶴って実家の近くじゃん、なんて思いながら借りたんだけど。でも、すらすら文字も追えるしということで、今、この本を読んでいる最中。

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彼氏、夫にプレゼントしたい一冊。でも、女性が読んでも面白い。 岩本麻奈著『生涯男性現役 男のセンシュアル・エイジング入門』


自他ともに認める岩本麻奈先生ファンの私であるが(別に他人には認められなくてもいいけど)、本書は、ずっと、つん読状態で、その後に出版された、『パリジェンヌより綺麗になる! 秘密のスキンケア』を先に読んでしまった。
理由は、簡単。男性向けの本だったから。

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麻奈先生の名著『パリのマダムに生涯恋愛現役の秘訣を学ぶ』(略して『パリマダ』)は、男性からの反響が多かったそうだ、帯に“日本男子は読むべからず”と書いてあったのにもかかわらず。そう言われるとますます読みたくなる、あまのじゃくが多かったのか?で、それならいっそ、男性読者をターゲットに同じテーマで、と書かれたのが、この本だが、女性が読んでも面白い内容だと思う。

パリのマダムに生涯恋愛現役の秘訣を学ぶ

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『パリマダ』を読んでいない人のために内容を思いっきりレジュメすると、女性は若ければ若いほど美しい、という思い込みを捨て、フランスマダムを見習い、センシュアリティを身に付け、年齢を重ねるごとに美しくなる生き方をしようというところだ。で、センシュアリティとは何ぞや?を説いた本である。内容も濃いけど、パリの街並みや、恋人たちを撮った写真が素敵で、パリは街そのものがセンシュアル、という印象を受ける。

本書『生涯男性現役』は、そんな女性たちに相応しい、知的でセンシュアルな男になるための指南書。プロローグで、まずセンシュアリティを“官能ある知性”と定義しているが、このセンシュアルである(になる?)ことは、容易ではなく、生き方の問題とも言えるんだけど、この本をじっくり読めば、理解できるはず。
“はじめに”で、“面倒だ、女はただ若くて従順な方がよい、と仰る男性は、すぐに本書を閉じていただいて結構です”と手厳しいです、麻奈先生。
でも、センシュアリティを身につければ、仕事もできて、女性にもてるようになること請け合いなので、閉じるのは、もったいないです、はい。

“第一章◎ビジネスとセンシュアリティ”は、ビジネスシーンにおける、センシュアルな身のこなし、声、会話術からセンシュアリティを演出する服装、小物まで、具体例を挙げながら、触れている。声に関しては、女子アナの新人研修では、高い声は視聴者の信頼感が得られないので、「もっと低く」が徹底される。また、会話術に関して、“間のあけ方の習得に寄席に行く”ことを提案するなどなど、これ、働く女性にも、参考になる話。

へー、と感心したのは、ミドルエイジの男性にもジャストフィット・サイズのスーツを勧めている個所。よっぽどスタイルに自信のある人ならともかく、メタボ体形を隠すためにもミドルはゆるめのスーツを着るのが普通なんだろうな、と思っていたが、パイロットのユニフォームや軍服に例えて、“権威主義的、集団主義的と言う建前は置いておいて、制服姿にゾクッとする、惚れる、という女性は案外多いものです”と書いているが、だぶだぶの制服ってないし、体の線に合うぴたっとしたスーツは、まさに制服のイメージか。
フランスには、、消防士カレンダーなるものがあって、年末に制服姿の消防士が売りに来ると、思わず、買ってしまう人も多いだろう。

消防士


こちらは、国境なき消防団のカレンダー。モデルじゃなくて、本物の消防士とのこと。

国境なき消防団カレンダー

日本で言えば、自衛官の制服とか?最近、自衛隊婚活が人気と聞いたけど、こんなブログまである。
『元自にーさん(元自衛官)の自衛隊ブログ』http://motoji.org/
入隊希望者向けのブログのようだが、自衛隊婚活の記事が充実。

“自衛隊婚活教室”ページに、“制服を着るとイケメン度が3割増しになる”と、陸上・海上・航空自衛隊の制服を紹介していたり。

自衛隊婚活サイト
<なんだか、ほのぼのしたサイト>
http://jbride.net/miryoku/seifuku.html

自衛官と知り合う方法から、自衛官妻の馴れ初めインタビュー、子育て調査の記事も掲載されている。自衛隊婚活女子の必読ブログだな。
確かに、自衛官って、公務員なので生活は安定するし、体鍛えて丈夫そうだし、任務で留守がちなのも魅力(海自は特に長い、って。既婚者の本音だよん)で、制服!とくれば、人気出るよね。

私の義弟は軍人で、十数年前、初めて義妹(当時は婚約者)を紹介してもらった時、夫が、「彼女とは軍人ダンパ(死語?ダンスパーティのことです)で知り合ったらしい」と言っていた。で、結婚式に、義弟は軍のユニフォームを着て(義妹は普通にウェディングドレス)、同僚(つまり軍人さん)もみな、ユニフォーム姿で列席していたので、私はフランスの軍人はスーツを持っていないのでは?と疑っていた。ところが、その翌年、私たちの結婚式に出席した義弟は普通にスーツ姿。今思えば、同僚たちは結婚式会場ではナンパ目的で、イケメン度が3割増し効果のあるユニフォームを着ていたのかも。友達の結婚式で知り合った異性と結婚ってフランスでもよくある話らしい。新郎と結婚しちゃったケースもあるし。少し前のブログで紹介したエピソードだけど。

・・制服のせいで、だいぶ話がそれてしまった。

“第二章 センシュアル・エイジング最前線” は、薄毛、男の更年期、EDなど男性特有の悩みについて触れ、それに対するアドバイスも。後はスキンケアやデンタルケア、面白いところでは、女は、男が思っている以上に男の指と手を見ている、と書いている部分。フランスではネイルケアをする男性が増えていると聞いたことがあるし。この章では、あごも取り上げられ、太った人をデブチンと言うのは、あご(chin)が二重三重になって(double)、つまりdouble chinが変化したんだって。このへんの雑学も面白い。
「割れあごに萌える」女性の話も出て来る。割れあごって、日本じゃ長嶋茂雄が有名だけど、フランスなら、夭折の美男俳優ジェラール・フィリップとか(古い?)。



ブノワ・マジメルも割れあご

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私は割れあごは嫌いだけど、萌える人もいるわけで、センシュアリティって、好みの多様性を認めるところから始まるのか、とも思う。

“第三章 男と女の間”は、もう哲学ですな。“男と女は理解しあえるか?”、“恋愛と結婚について――恋愛結婚を生涯にわたって全うすることは可能か?同じパートナーとのセックスを互いに飽きることなく続けることはできるか?”後者に関しては“この二つの命題は、正答不能なのであります”ときっぱり麻奈先生は書いておられる。
フーコー、ユング、サルトルなどの文献にあたり、有名人のエピソードを取り上げ、フランス人を中心に様々な分野で活躍する人々にインタビューして、時には行きつけのレストランにいつも一人でやって来る気になるマダムに声をかけたりと、好奇心旺盛で活動的な人である。だから著書が、いつも面白いんだよね。

麻奈先生と駒つばきの料理長さん
<麻奈先生と8区の和食レストラン、駒つばきにて。木野陽一シェフ(写真右)に、次回は、読後感想をぜひ、伺いたい。>

この本、ヴァレンタインデーかサン・ジョルディの日に彼氏や夫にプレゼントして、「読み終わったら、私に回してね」と頼んでおくのがいいかも。

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江草由香

Author:江草由香
編集者・ライター・コーディネーター。
96年に渡仏し、99年から10年間パリ発日本語情報誌『Bisouビズ』の編集長を務め、同時に日本の雑誌やWebに情報記事、コラムなどを寄稿。
2010年に日仏バイリンガルサイト『BisouJaponビズ・ジャポン』を立ち上げ、ジャパン・エキスポなどパリで行われる見本市で、日本企業や日本人クリエーターの出展をプロデュース、展示会の企画コーディネートの仕事を始める。
2018年に22年間のパリ滞在にピリオドを打ち、日本に帰国。

『BisouFranceビズ・フランス』
https://www.bisoufrance.com/

個人ブログ『湘南二宮時々パリ』
http://ninomiyaparis.blog.fc2.com/

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