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1週間の一時帰国

1週間だけ、日本に帰国した。その間、時差ボケがひどく、滞在中は、毎晩、0時頃に布団に入ったが、なぜか必ず、夜中の2時~2時半の間に目が覚めて、朝まで眠れず、もしくは明け方にちょっとだけウトウトする、という日が続き、睡眠2~3時間の、ぼーっとした頭で、毎日3~4件のアポをこなした。睡眠不足のせいで逆にテンションが上がってよかったかも。まあ、たった1週間だから、それで乗り切れたのだけど。
 
震災直後は、自粛ムード、あるいは、また地震で電車が止まるのではないかという不安から、東京のレストランやデパートは閑古鳥と聞いていたが、滞在中は、夜な夜な居酒屋や焼き肉屋に行ったが、どこもけっこう混んでいた。学生時代の行きつけの店、池袋のマダム・シルクに金曜の夜、大学時代のサークル仲間と会ったのだが、満席えあった。今でもちょくちょく遊びに来るという友人も「この店がこんなに混んでいるの、初めて見た!」。自粛疲れ、ってとこだろうか?
デパートも人がいっぱいで、土曜の午後、西武ロフトはレジに人が並ぶほど。
夜は節電で街が暗い、と聞いていたけど、パリに比べれば、十分明るいし、以前が明るすぎたのだ。これを機に、電気の無駄遣いを止めればいいだけの話だ。
 
東京は何も変わっていないじゃん、とホッとする。ただ、友人たちは口を揃えて、政府の発表は信じられない、東京も放射能が万延している、と半ばあきらめ顔。フランスでは、日本人は危機意識が低い、などという批判もあったが、みんな東京に生活や仕事の基盤があるのだから、避難なんて簡単にはできないのだ。
 
また、土曜日の午後にNGOナマケモノ倶楽部の世話人、中村隆市さんの講演会に友人に誘われて行き、放射能の問題の深刻さを再確認。居酒屋で、ビールジョッキに冷たい緑茶を入れて飲みながらの、不思議な講演会で、参加者は、20代と思しき若者たちが中心。確かに、私たちに比べて、これから子どもを産む世代の彼らの方が、切実な問題だ。
 
 フランスに戻り、シャルル・ド・ゴールの税関で、日本からの帰国者は、放射能汚染の可能性のある食品を持ち込んでいないかどうか、のチェックが厳しいのでは、とびくびくしたが、税関には係員が一人しかいなくて、スーツケース3つくらい持ち込んでいた黒人のビジネスマン風の人が、荷物を調べられていた。このすきに、とスーツケースとでっかいナイロンバックを載せたカートを早足で押して、税関の前を通り過ぎると、後ろから「マダム!」と呼ぶ声が。あれが、税関吏で、しかもそのマダムとやらが私のことであったとしたら・・、今振り向いたら最後だ、と聞こえないふりをして、さっさと出口に向かい、幸い誰も追っかけて来なかった。
 
日本滞在中は最後まで時差ボケが直らず、おかげで、フランスに戻った日から普通のリズムで生活できている。1週間の帰国で、特に今回、羽田便だったので、朝6時に着いて、その日の朝10時からアポを入れることができて、帰りが日曜の夜、というか月曜朝0時半出発の便だったので、日曜も友人たちとランチの後、店を変えてお茶までして、その後、お土産を買う時間もたっぷりあった。かなりのハードスケジュールだったけど、効率はとてもよかったと思う。

羽田
羽田空港の江戸小路

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摩訶不思議な偽の偽札体験

スペインの映画監督、ルイス・ブニュエルには“したいのに、○○できない”三部作があり、『皆殺しの天使』は“出られない”、『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』は“食べられない”『欲望のあいまいな対象』は“SEXできない”。
この前、私は“ガソリンを入れたいのに入れられない”日を経験したのだが・・。

最初は、昼間に近くのハイパーマーケットのガソリンスタンドに行ったら、珍しく日中なのに列ができていたので、パスした。その日の夜、剣道に行くのに車を使う予定だったが、そこにたどり着くくらいのガソリンは残っていそうなので、帰りにクラブの近くのスタンドに寄ればいいや、と思って。

それで、剣道の帰りに、その近くのスタンドに立ち寄ると、小型トラックが寄って来て、運ちゃんが「もう、人が誰もいなくて、カードしか使えないんだ。僕、カード持っていないから、キミが僕の分を払ってくれないか?現金で返すから」!怪しい・・。家の工事で悪徳業者に引っ掛かってから、以前にまして注意深くなった(疑り深くなった?)私は、とっさに、「え?カードしか使えない?私も現金なんです。残念」と言って、さっさとそのスタンドを離れた。

そして、国道上にある、今まで使ったことのないスタンドに、そろそろガソリンがなくなるかも、と不安になって、寄る。すると、レジのお兄さんが呼ぶので、そこまで行くと、「先に払ってください」!え、そんなのありなの?「いくら分、入れますか、マダム?」と聞かれたので、用心するに越したことはない、と「10ユーロ分」。家までは十分な量のガソリン代である。それで、20ユーロ札を渡して、10ユーロ札を返してもらう。ところが、いざ、ガソリンを入れようとしたら(セルフサービスなので)、再びそのお兄さんが呼ぶので、何じゃ?と戻ると、「マダム、これ偽札ですよ、返すから、さっきの10ユーロを返して下さい」!!もちろん、私が偽札を製造したわけじゃないので、いつの間にか私の財布に紛れ込んだのだ。仕方なく、おつりの10ユーロを返して、偽札を渡してもらう。すると、財布に他にも10ユーロ札があったことに気付き、それを渡すと、「OK」と言われ、無事、ちょっとのガソリンを入れて、家に戻ることができた。

まてよ~、詐欺にあってないか~?昔、日本で、タバコ屋に5千円札を持って行って、「千円札に替えてほしい」、と頼み、おばあちゃんが千円札を5枚渡したところ、「これを一万円に替えてくれ」と、5千円をだまし取る詐欺の手口を聞いたことがある。
でも・・、私、お金、損してないし。偽札を他の20ユーロ札と比べても、透かしといい、手触りといい、同じだ。まさか、両方偽札?

翌々日、大型書店でDVDを買う時、その偽札を恐る恐る出してみたが、何も言われなかった、というかどうも偽札じゃないらしい。本物の札を渡したら、偽札を渡された、と言って偽札を返される、という詐欺は考えられる。しかし、戻って来た20ユーロ札も本物みたいだし。あのお兄さん、何の得があったんだろう?考えても、さっぱり分からん。

パリで、“朝隈俊男&和香”展を開く その1

 ことのはじまりは、2009年12月、剣道を通じて知り合った、ミディ・ピレネー地方に住む日本人女性、みのりさんからのメール。中学時代の同級生、朝隈俊男さんの作品展をパリで開けないか、と相談されたのだ。
 朝隈俊男、動物をモチーフにした造形作家。実は、当時、フランスで日本のアニメが大人気と知った人に、キャラクターのフィギュアに興味があれば、制作会社を紹介するからフランスでの販売を考えてみれば?と言われたところだった。ちょうど、リーマンショック後の、仕事がみるみる減っていた頃である。気をそそられたが、結局、その話は流れてしまった。動物・・かぁ、とみのりさん所有の朝隈作品(そう、彼女自身が朝隈作品のコレクター)の写真が添付されていたので、開いて見て、「ちょっと、いいじゃん」と気に入ったのだが、人形と言えば、ビスクドールなんかが好きな私は、まさか自分が、その後、朝隈さんの展示会をパリで開くことになるとは夢にも思わなかった。

 年が明けて、2010年1月に書道家・和小物クリエーターの江口香織さんと運命の出会いをして(本当は、男性としたいところだけど)、なぜか、朝隈さんの動物たちとイメージがクロスする(と言っても江口さんが動物に似ているわけではない)。しかし、当時、公務員だった江口さんが、ブランド“和香”を立ち上げ、展示会で朝隈さんとコラボするなんて、その時の私にどうして想像できようか?(だんだんドラマ調になって来たぞ!)。

 私の本業はライター、モノ書きである。日本では映像ディレクターなんぞもやっていた。もちろん、フランスに来てからは、食べて行くために翻訳、アテンド通訳などなど、何でも引き受けている。ライターのギャラは下がる一方で、収入は当然、減って行き、二年前には日本語教師まで始めた。フランス人ビジネスマンに個人教授(ちょっとあやしい響き?)をしたが、これが面白くて、一時は養成講座にでも通って、本格的に日本語教師になる勉強をしようかとまじめに考えた。しかし、これは60才過ぎてからでも、やれる仕事かな、と思った。というのは、大学の先輩で、元スッチーだった方が、エールフランスを定年退職した後、日本語教師養成講座に通い始めたと聞いていたので。

その後、海外に住む日本人ライターの集団“海外在住メディア広場”のメンバーがパリに遊びに来た時に、彼女、すでに本を数冊出しているにもかかわらず、「ライターだけじゃ食べて行くのがたいへんだから、占い師養成講座に通い始めた」などと言う。そういえば、私も中学生の頃、タロット占いをやっていたよなぁ、と思い出し、その後、パリ、東京で、占い師に見てもらうたびに、「私、タロット占い師になりたいんですけど・・」。すると、みんな私の手相を見ながら、あるいは、誕生日を確認しながら、口をそろえて「あなた、向いてるわよ」!!その後、友人たちを無料で占ったりして、楽しかったのだが、これも、今やるべきことではない気がした。そう、まだ気力・体力の残っている、今しかできないこと、って・・。

 と、気がついたら、展示会企画なんぞに手を出し始めたのである。 アートの専門教育なんぞ受けたことがないが、6年くらい前から、なぜかアート関連の仕事が舞い込むようになった。美術雑誌に『パリの美術館』という連載をもって、パリのいくつもの有名美術館の館長にインタビューに行ったり。フランス人アーティストの作品を日本に紹介したり、日本人アーティストの画集を、パリの美術館のショップに置いてもらう交渉をしたり、翻訳も美術評論が中心である。
そうこうして、“アート”に触れるうちに、自分は美的センスのない人間と思い込んでいたのが、実は私って審美眼があるかも、と気付き(思い込みの方向が180度変わっただけ?)、分析・批評するのではなく直感で“美しく、惹きつけるもの”を選び、それを多くの人に見てもらう、という仕事に面白みを見出したのだ。まあ、仕事と言っても去年企画したものは利益ナシだったけど。(これから、これから!)

そして、去年の春に、日本に帰った時、朝隈さんのエージェントからサンプルとしていただいた、ベンチに寝そべるバセット・ハウンドくんをパソコン横のスピーカーの上に飾り、それを毎日、眺めているうちに(バセット君も私を眺めている)、パリで朝隈展を開こうぞ!という気分が高まって来たのである。

寝そべりくん

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プロフィール

江草由香

Author:江草由香
編集者・ライター・コーディネーター。
96年に渡仏し、99年から10年間パリ発日本語情報誌『Bisouビズ』の編集長を務め、同時に日本の雑誌やWebに情報記事、コラムなどを寄稿。
2010年に日仏バイリンガルサイト『BisouJaponビズ・ジャポン』を立ち上げ、ジャパン・エキスポなどパリで行われる見本市で、日本企業や日本人クリエーターの出展をプロデュース、展示会の企画コーディネートの仕事を始める。
2018年に22年間のパリ滞在にピリオドを打ち、日本に帰国。

『BisouFranceビズ・フランス』
https://www.bisoufrance.com/

個人ブログ『湘南二宮時々パリ』
http://ninomiyaparis.blog.fc2.com/

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