FC2ブログ

パリで朝隈俊男&和香展を開く その2

 東京在住で、本職は公務員、アマチュアの和小物クリエーターだった江口香織さんから、去年の6月に、「仕事を辞めて、創作活動に専念する」とのメールをもらい、江口ブランド・フランス進出(後にブランド名が“和香”に)のお手伝いをすることになる。
ビズ・ジャポンのアーティスト会員として登録をしてもらい(有料です、念のため)、まずは、アーティスト・ページに日仏語のプロフィールと作品写真を掲載する。作品に関しては、江口さんは書道の方もかなりの腕前なので、「書を取り入れたインテリア小物、ミニ掛け軸なんてどうかしら?」と提案する。日本文化に興味があるフランス人宅に行くと、浮世絵(もちろんコピー)や能面が壁にかかっていたり、扇子が棚に飾ってあったりするが、それが洋の(つまりフランスの)インテリアに調和するように工夫がされていて、感心することが多い。本物の掛け軸となると、本格的に和のインテリアにこだわった部屋じゃないと合わないだろうが、ミニ掛け軸なら、棚に小さな“和”コーナーを設け、ミニ掛け軸の前に、お香立て(日本のお香も流行っているので)、なんてセッティングもありだ。江口さんはさっそく、器用にミニ掛け軸を仕上げて、写真を送ってくれた。私って、アート・プロデューサー?となんだか楽しくなってきた。

江口さんのパリ・デビューを11月にオペラで行われる、日本をテーマにした展示会IDEE JAPONに決める。江口さんは、ミニ掛け軸をはじめ、和柄の小銭入れ、コースターから、ギャルソン・エプロン、のれんなど、出品する作品の制作にとりかかり、私はビズのサイト、メルマガなどを使った宣伝活動の準備を開始する。と、同時に、パリで江口さんの作品を置いてもらうセレクトショップも探し始める。

一方の朝隈さんであるが、ベンチに寝そべるバセット・ハウンドくんを見た夫が、「お、これいいな、面白いな」と妙に気に入る。夫は、美術館などにも行ったためしがない、アートなんぞには興味のない人である。以前、アンダルシアに車で旅行した時に、マドリードに一泊したので、せっかくのチャンスだから、ピカソの『ゲルニカ』を見に行かなきゃ!と言ったら、「そんなものを見るためにスペインに来たわけじゃない」と怒ったので、大喧嘩になり、結局、夫とまだ1歳だった息子をホテルに残し、一人で見に行ったのだ(マラガのピカソ美術館も同様)。
朝隈作品は、アートに興味がない人も惹きつける?そもそも動物像なので、親しみやすさがある。ただ、朝隈作品は単なる癒し系ではなく、ちょっとシニカルなところがあり、そこが魅力だ。フランス人は恐ろしくシニカルな人たちである・・、って、ことは朝隈作品と波長が合うのでは、と再び、パリで朝隈作品展を開く、という妄想(当時は)にとり付かれる。さらに、バセットくんと一緒にいただいた、座布団に座ってお茶を飲むラブラドールくんを見て、この後ろに江口さんのミニ掛け軸、ぴったりかも!と、次第に、朝隈&江口展のイメージが出来上がってくる。

ミニ掛け軸と犬

2010年11月に行われた展示販売会IDEE JAPONに、江口さんは作品を持参し、横浜日仏学院で勉強中というフランス語を使って、自らフランス人の客たちとコミュニケーションし、自作品に対する彼らの反応をしっかりチェックする。同時に、作品を買ってくれたイケメンフランス人と一緒に写真を撮るなど、楽しんでいる様子も。この楽しく仕事をする、ということが実は大切なのだ。その後、ビズの特集ページにIDEE JAPONのレポート記事をUPし、二人のイケメンに囲まれた幸せそうな江口さんの写真も掲載した。もちろん、「だんな様が嫉妬しないでしょうか?」と確認をしてから。
その後、マレ地区にある和雑貨の店で江口作品の委託販売契約を結び、また、フランスの非営利団体主催の家族向けクリスマス・パーティで、スタンドを設けて、小物類を販売したり、と、地道ながらもフランス進出作戦を進めていく。

IDEE JAPONに出展していた、パリ在住の日本人クリエーターの女性から、ジャパン・エキスポには、若手クリエーター部門があって、企業向けコーナーに比べると安めの値段でブースが借りられる、という話を聞く。ジャパン・エキスポとは、毎年7月にシャルル・ドゴール空港近くの大きな見本市会場で開かれる、日本をテーマにした展示即売会&イベンで、2010年は4日間で17万人の入場者数を超えた。
ジャパン・エキスポのブースで朝隈&江口作品を展示する、というアイデアが浮かび、江口さんに朝隈作品の写真を見せたところ、「やりましょう!」と即答してもらう。

 せっかく朝隈さんにパリまで来てもらうなら(と勝手に来てくれるものと決めつけていた)、ジャパン・エキスポ+パリのギャラリーで個展という企画にしよう、と手頃な値段で展示会を開くことのできるアート・ギャラリーを探し始める。
 朝隈さんを説得するためには、魅力ある展示会企画書を準備しなければならないのだ。

スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

おすすめ情報

おすすめ情報

プロフィール

江草由香

Author:江草由香
編集者・ライター・コーディネーター。
96年に渡仏し、99年から10年間パリ発日本語情報誌『Bisouビズ』の編集長を務め、同時に日本の雑誌やWebに情報記事、コラムなどを寄稿。
2010年に日仏バイリンガルサイト『BisouJaponビズ・ジャポン』を立ち上げ、ジャパン・エキスポなどパリで行われる見本市で、日本企業や日本人クリエーターの出展をプロデュース、展示会の企画コーディネートの仕事を始める。
2018年に22年間のパリ滞在にピリオドを打ち、日本に帰国。

『BisouFranceビズ・フランス』
https://www.bisoufrance.com/

個人ブログ『湘南二宮時々パリ』
http://ninomiyaparis.blog.fc2.com/

最新記事
カテゴリ
AI翻訳
コスメ
コスメ
ワイン
ティー
航空券
レストラン予約
フランス語
アマゾン
最新コメント
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード