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13年ぶりのロンドン

イギリス南西部に、蒸気機関車が走る、全長10マイル、4駅のみのミッドハンツレイルウェイという鉄道がある。ここで、毎年イースター休暇に、本物の蒸気機関車大の『きかんしゃトーマス』の登場機関車(人物ならぬ)が線路の上を走るイベントDAY OUTWITH THOMASが行われる。
このイベントにからめて、11日土曜日から2泊3日でロンドンに夫と息子と3人で行ってきた。私にとっては13年ぶりのロンドン!なので、服装は年甲斐もなく、黒の革ジャン(合成皮革だけど)に同じく黒革のジッパーのたくさんついた斜めがけショルダーバッグ、Gパン(これはユニクロ)に黒のリーボックハイカット。IPODにはロバート・プラント&アリソン・クライスの『レイジング・サンド』を入れ(クライスはアメリカ人だけど)、本は、イギリス人作家なんて読まないので、ロンドンに縁ある夏目漱石の『虞美人草』(ほとんどこじつけ)の文庫本をトートバッグに入れ、旅の気分を盛り上げる。

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土曜の朝、フランスはいい天気だったのに、ユーロスターがトンネルを抜けると、そこにはどんよりと曇り空が。フランス国鉄SNCFで、「ウォータールー駅の目の前」と大ウソを言われたホテルメルキュールは、駅から歩いて15分ほどのところにあった。ただ、普段、安ホテルしか泊まらないので、「わ~、電気ポットと、お菓子まである!」、「シャンプーとバスソルトもあるぞ」、「薄型テレビだ~」と家族ではしゃぎ、目の前にはバス停もあったので、ロケーションの悪さは全く気にならなくなった。ウォータールー駅に戻って、翌日のイベント会場までのチケットを買い、その後、ピカデリーサーカスへ。フォートナムメイソンで紅茶(日本人旅行者の定番土産!)を、観光客用土産物屋で息子にロンドンバスとロンドンタクシーのミニカーを買い、中華街へ。ロンドン在住日本人の個人ブログで「店員の態度にはびっくりするが、おいしくて、安い」と紹介されていたWong Keiへ。店員の態度は期待ほどには(?)悪くなく、値段は驚きの安さで、味もまあまあ。
夜、夫がカメラを持って撮影に出かけている間に、息子とバスソルトをたっぷり入れたお風呂にのんびり入ろうとしたら、お湯を入れすぎ、栓が抜けなくなり、しかもシャワーが止まらなくなって、あわや洪水に。「英語でなんて説明すればいいんだろう?」と心配しながらフロントに駆け込むと、運よくフランス人女性のスタッフがいたので、「お湯が止まらないんです!」と言うと、すぐに他の男性スタッフに声をかけてくれる。その人が一緒に部屋まで走り、お湯が溢れ出る寸前で、シャワーを止め(レバーが固くて、閉め方にコツがいる)、栓はナイフではずしてくれた。さらに先ほどのフランス人女性もタオルを持って駆け付けてくれる(いいホテルは対応が素早い)。息子は素っ裸で、飛び跳ねながら、みんなが慌てている様子を楽しげに見ていた。

デイジー

日曜日は朝7時半にホテルを出て、ウォータールー駅へ向かう。曇り空、しかも寒くて、冬用コートを着てこなかったことを後悔。ウォータールーからミッドハンツ鉄道の始発駅アルトンまでは電車で1時間半ほど。アルトンで、そこに前日から泊まっていた、たまよさん家族と合流。ご子息ともゆきくんは、うちの子と同じ年で、二人ともトーマスが大好きなので、このイベントに来る計画を一緒に立てたのであった。子どもたちは、はしゃいで、ディーゼルの運転室や、トーマスの引く客車に乗る。広場で滑り台や遊具(トーマスとは関係ないが)で遊び、ショップで、トーマスグッズをおねだりして、ご満悦の様子。この日に飛行機でパリに戻るたまよさんたちと、途中駅でさよならして、我が家は再びロンドンへ。寒空の下、ビッグベンとウェストミンスター教会を見て、それからクィーンズウェイにある、ビズのメンバー、さなえさんに教えてもらったパキスタン料理の店Khan’sへ。ここも安くておいしかった。アルコール飲料がいっさい置いていない、っていうのが驚きだったが(カレーにはやっぱりビールだよね?)。クィーンズウェイにも土産物屋が並ぶが、ピカデリーサーカスよりも安めで、ロンドンポリスの制服を着たくまのぬいぐるみ(自分用)とサッカーユニフォーム(息子用)を買う。

最終日はホテルでイングリッシュ・ブレックファーストを味わう。小雨模様の中、大英博物館へ。雨の日の博物館は混んでいて、あまりの人の多さと疲れで、息子は泣き出す。しかたなく、半分も見ずに出てくる。まあ、タダだからいいけど。博物館を出ると、青空が出ていたので、バスでトラファルガー広場へ。そこに書店があったので、ふと、ウィリアム・ブレイクの詩集でも買おうか、と思い立ち、夫が息子を獅子像の前に立たせて写真を撮っている間に、“Songs of innocence and of experience”を買う。

blake

ボリュームたっぷりの朝食をとったせいで、お昼を過ぎても、おなかがあまり空いていなかったので、ピカデリーのジャパンセンターで、のりまきを買って食べる。近くの土産物屋で義父母へのおみやげにクッキーを買って、ロンドンブリッジに行き、タワーブリッジを眺めて、ホテルに戻る。そこからウォータールー駅に向かうバスが急ブレーキを踏んだせいで、夫が、いすに胸を打ちつけ、「肋骨を骨折した!ぶつかった瞬間、バキっていう音がした」と訴える。ユーロスターの発車時刻が近付いていたので、痛みをこらえながらも、なんとかサンパンクラス駅にたどり着き、ぎりぎり列車に間に合う。じっとしていると何ともないが、かがんだり、咳をしたりするたびに叫び声を上げて痛がる。翌日医者に行き、レントゲンをとったが、骨はきれいに並んでいたので、「折れてないじゃない」と言ったら、「君に何が分かる!すごく痛いんだぞ」と機嫌が悪くなった。

天気が悪く、けがもしたけど(別に私じゃないからいいけど)、また行きたい、今度はゆっくり美術館巡りしたい、と思わせる、楽しい旅行であった。
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お疲れ様でした。

江草さん、こんにちは。

いいですね、ご家族でロンドン旅行。
やはり、ヨーロッパならではというか、
パリからだと、ロンドンまでユーロスターで
今や2時間ちょいで行けてしまいますから、
気軽に小旅行できる距離感が、なんともうらやましい限りです・・。

それに、写真や記事を見ると、とても楽しそうで・・。

じつは、私はイギリスには未だ行った事がなく(行くチャンスがないのと、フランスほど?興味が沸かないのが理由。通貨もポンドなんで、なんとなく?物価高のイメージがあり。)本当のところ?どうなんだろう??と思っていたのですが、そのうちイギリスに行く機会がある時(あるかどうかは?わかりませんが。)に今回の記事も参考にさせて頂きます。

日本でも、埼玉県大宮市に鉄道博物館が2年前くらい?にオープンして、本物の鉄道に触れたり、みどりの窓口業務で子供が切符販売の雰囲気を味わえたり、運転席で本物さながらの運転シュミレーションが出来るため、全国から老若男女問わず?鉄道ファンが詰め掛け、連日大盛況です。

毎年、ゴールデンウイークは入場制限しているほどですが、(といっても、私もまだ行ったことはありませんが。)ぜひ、次回ご家族で来日の際には、テーマパークとして?楽しまれることをオススメします。入場料も、そんなに?高くはなかったはず・・。

それはそーと・・・旦那さんの胸強打の具合は、いかがでしょうか?大丈夫ですか??

なんだか、うちの大げさな父親(どうも?みんなに大丈夫?と、心配されたいらしい。)のことを思い出して、思わず?くすっとしてしまいました。

No title

マダム・かおりんさん

こんにちは。
私もバンドから足を洗って以来、ロンドンには興味がなくなって、13年前にロンドン映画祭に行ったのも、たまたま友人が住んでいたからで、以後はそれこそ、物価が高くて、食事のまずいところ、ってイメージしか持てなかったのですが、久しぶりに行ったら、楽しかったです。

京都にも鉄道博物館があって、2年前に行きました。そこにもトーマスのおもちゃが売っていて、しっかり息子に買わされました。

夫はおかげさまで、会社にも普通に通っています。ろっ骨って手や足の骨に比べれば、動かさなくて済むので、それほど支障がないようです。咳をすると痛そうですが。

Re: よかったね!

ともこさま

> ご家族皆楽しんだようす、ほのぼの伝わりました。
>
> ロンドンは『食事が高くてまずい』悪評が昔からありますよね。
> 中華料理とパキスタン料理、大正解だと思います。
> (パキスタンはイスラム教だからお酒がなかったのよ、きっと。)
>
> トーマスとの思い出が、お子さんの笑顔と共に家族の歴史に刻まれたのね。よかったねー!!

そうそう、カレーは食べる前か後に近くのパブに行くのだと、この店を教えてくれた人が言っていました。そういえばパブには行かなかったな。まあ、子供づれだったので。


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プロフィール

江草由香

Author:江草由香
編集者・ライター・コーディネーター。
96年に渡仏し、99年から10年間パリ発日本語情報誌『Bisouビズ』の編集長を務め、同時に日本の雑誌やWebに情報記事、コラムなどを寄稿。
2010年に日仏バイリンガルサイト『BisouJaponビズ・ジャポン』を立ち上げ、ジャパン・エキスポなどパリで行われる見本市で、日本企業や日本人クリエーターの出展をプロデュース、展示会の企画コーディネートの仕事を始める。
2018年に22年間のパリ滞在にピリオドを打ち、日本に帰国。

『BisouFranceビズ・フランス』
https://www.bisoufrance.com/

個人ブログ『湘南二宮時々パリ』
http://ninomiyaparis.blog.fc2.com/

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