アクリマタッション公園“春祭り”内輪話、ほぼ日記 その3

第3週目はフェイクスイーツ週。この世界で第一人者の氣仙えりか先生と14人のお弟子さんの作品を展示販売することに。
氣仙先生とは、去年のパリのジャパンエキスポで面識を得る。去年はビズも出展したのだが、「向こうで、江草さんのブースに行ってみたら、と言われまして」と、訪ねてくださったのだ。それで、今回の春祭りにお誘いしたところ、興味を持っていただいたのである。
ジャパンエキスポで、氣仙先生にビズブースを訪ねるよう勧めたのは一体、どなたなのか?その時にも聞きそびれ、いまだ謎のまま。その方のおかげで、こうして縁ができたわけで、御礼をしたいのだが・・、カミングアウトしてくれれば、ご恩返しをしますぞ~。

フェイクスイーツとは、樹脂粘土でできたホンモノそっくりのお菓子で、フランスではまだ、それほど知られていない。これをビズブースで紹介し、手ごたえがあれば、フランスにフェイクスイーツを普及させるお手伝いをし、それがビジネスになれば~、なんて夢を見て、気合が入る(別に、他の週は力を抜いている、というわけではない)。
日本からは氣仙先生の二人のお弟子さん、徳丸奈保子さんと和良地陽子さんが来てくださり、会場でデモンストレーションや、フェイクスイーツのワークショップをしていただくことに。
さて、蓋をあけると、初日の土曜日は、人が驚くほど、ビズブースに入って来て、モノがよく売れ、「江草さんのところ一人勝ちですね」とまで言われる。ブース前にテーブルを出し、ワークショップをしていると人が集まって来る、また、徳丸さんのかわいらしいロリータ・ルックも注目を集め、フランス人ムッシューたちが、カメラを持って寄って来る。人だかりができれば、さらに人が集まって来る。・・こりゃあ、私にもやっと運が巡ってきたわい、と喜んでいたのだが、翌日曜日は、売上が激減して、なんと前日の5分の1。確かに土曜に比べると天気が悪く、入場者数もやや少なめであったが、しかし、この差は一体??「うちは土曜より日曜の方が売れましたよ」なんて出展者もいたし・・。
これは、以前にも書いたように、売れオーラのせい、なのか?つまり、同じ会場でも、今日はこのブースになぜか客が集中している、とか、さらに同じブースでも、今日はこの品だけがやたら売れる、という現象が起こり、それはブースあるいは商品が“売れオーラ”なるものを発しているからだと聞く。ちくしょー、売れオーラ発生装置が発明できれば、億万長者になれるのにぃ、とどうしようもないことを考える。
この週は、パリとその近郊地域が、イースター休暇にあたっているので、平日でも親子連れが来る可能性が大いにある。気をとりなおして、月曜からまた、張り切るのだ、と思っていたら、いきなり月曜は朝から雨模様。当然、お客が来ない。人が来なければ、たとえ売れオーラが再び復活しても、何の役にも立たない。
屋外ブースで、雨、おまけに4月下旬とは思えない寒さ・・、と何ともみじめな気持になってしまったが、実はこのイベントが始まる少し前に、小林正樹監督の『人間の条件』なんていう、重い映画を見ていたので、「終戦直後に満州にいた日本人の過酷な状況を考えれば、雨で多少寒いくらい何だ!」と自分を叱咤激励する。さらに、日本からわざわざ来て、パリ観光もせずに、雨の中、ずっとブースにいる徳丸さんと和良地さんのことを考えれば、愚痴など言っていられないのだ。しかし、悲しいかな、この週は、最後まで毎日雨だったのだ。

このイベントは第一週目から、天気に恵まれず、雨がひどくなりブース内に水が流れ込み、慌てて、商品の入った段ボール箱をゴミ用の大きなビニール袋に入れたり。また、風のひどい日もあり、一度、コーディネーターIさんのブースで、突風のため、展示ツールが倒れ、何と、とんぼ玉作品50万円相当がこなごなになった事件があった。風をまともに受ける位置に屏風型の展示ツールを立てるという無謀なことをしていたらしいが、屋外展示の経験がなかったらしい。まあ、私も屋外は初めての体験だけど。
その点、右隣の和小物販売ブースは、雨が降ればさっと展示台にビニールシートをかぶせ、モノをストックする箱は、組み立て式スチール棚に整然と並べ、また、寒さ対策で、小型ヒーター、電気ポットまで、準備していた。そのブースの出展者の一人、和小物クリエーターのさとみさん曰く、「マルシェ・ド・ノエル(12月に屋外で行われ、雪が降ることもある)を経験しているから、屋外展示の雨・風・雪・寒さ対策はばっちりよ!」。そう、人間は、経験から学び、知恵や工夫を重ねて、賢くなっていくのである。
左隣のこけし屋さんも、まさに展示会はベテラン、といった様子で、展示用テーブルクロスは水にも汚れにも強いビニール製(しかも真っ赤で人目を引く)、雨が降るとさっと透明の防水シートを天井からたらす・・、これなら雨風を防げ、しかも、客(雨にもかかわらず、たまに傘をさして来る人がいる)は商品を見ることができる。床にはちゃんとパレット(荷役台)を置いている・・、プロである。そして、こけし屋の店主であるフランス人ムッシューは、雨で意気消沈している私たちに、「雨が降れば、客が来ない、そうすれば売上げは落ちる、何の不思議もないさ!」と、けろり。“心の持ちよう”まで、悪天候対策が、しっかりとなされているのであった。
第3週
(左・和良地陽子さんと右・徳丸奈保子さんと、ワークショップに参加してくれた、母子)

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江草さん手広く活動してるのね~♪
お金は右→左で残ってないんだけど、いつか買いに行きたいわo(^o^)o

上のコメントは樋野でした(//∇//)

広く浅く

ひのさん、こんにちは。

広く浅く活動って感じかしら。楽しくなければ仕事じゃない、なんて言いながら、ビジネスうんぬんよりも自分の好みを優先しちゃってるから、私の場合もお金は目の前を素通りよん。

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プロフィール

江草由香

Author:江草由香
編集者・ライター。立教大学仏文科卒。映画理論を学ぶために96年に渡仏し、パリ第一大学映画学科に登録。PRESSE FEMININE JAPONAISEを設立し、99年にパリ発情報誌『ビズ』を創刊。現在、日本の雑誌やWebにフランスの情報記事、コラムなどを寄稿しながら、日仏バイリンガルサイト『ビズ・ジャポン』の編集長を務める。著書は芝山由美のペンネームで『夢は待ってくれるー女32才厄年 フランスに渡る』。

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