新学期が始まる

9月4日から新学期が始まり、10歳の息子は小学校の最終学年。成績不振でこの夏休みは補習を受けさせられたが、落第はせず(フランスは小学校から落第がある)、無事、進級した。療育センターに通ったり、授業中にアシスタントが付いたりする公的サポートは、小学校までなので、来年、息子を受け入れてくれる中学があるのか(フランスは11歳から中学)、と考えると今から、憂鬱だ。
ただ、少し前から、息子の振る舞いに、微妙にいい方向への変化が見られるようになっている(希望的観測じゃないといいけど)。
発達障害の症状の中でも、特にうちの息子に顕著なのは、コミュニケーション障害で、他人とうまく接することができない。ところが、前回のブログに書いたように、日本では、他の子どもたちと楽器を演奏(というレベルじゃなかったけど)した。また、8月末に日仏、日日家族が集まる一泊二日のキャンプに参加したが、最初、パニックを起こしたので、テントに連れて行き、一人でDSをさせた。すると10分ほどで気持ちが落ち着いたらしく、自分から、男の子たちがパパ達と野球やサッカーをしているところに加わって、最後まで、孤立することなく、(ほとんど会話はしなかったと思うが)何とか、子どもたちの輪にとどまっていた。

 新学期初日の朝も、クラスメイトの男の子たちと拳固をぶつけ合う挨拶をしていた、息子の顔はちょっと緊張気味だったが。その後は、会話に加わる様子はなかったが、それでも、その子たちのそばにいた。うちの子にしたら上出来。その日と翌日の学童保育は夫が迎えに行ったが、二日続けて、他の子どもたちと卓球をしていたという。それまではたいてい一人で遊んでいたので、これも進歩。
そして、新学期3日目には「学校が楽しい」と口にした。たぶん、学校というものに通い出してからこんなことを言ったのは、初めて。どうやら、休み時間にクラスメイトたちとも遊んでいるらしい。障害のせいで、からかいやいじめ(今のところ、それほど深刻なものではないらしいが)の対象になりやすいが、その日はいじめっ子が盗んだパーカーを他の子が取り返してくれたという。「学校大嫌い、中学には行かない」と言い続けていたので、大進歩。
この小学校最後の1年間で学校生活・集団生活に馴染んでくれるのではないか、とひそかに期待する。

先週の土曜日には、コンフラン市のマルシェが開かれる広場で、アソシエーション(非営利団体)・フォーラムが行われたので、夫と子どもと出かける。毎年この時期に行われる催しで、コンフラン市に本拠地(あるいは支部)を置くスポーツや趣味のサークル、ボランティア団体などが集合し、各スタンドで、その活動内容を紹介し、新規会員を募集するもの。
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(朝から人がいっぱいのアソシエーション・フォーラム)

 私たちは、以前、療育センターから進められた、子ども向けの“野外&冒険”クラブなるアソシエーションのスタンドを訪ねてみる。名前からハイキングやキャンプに出かける、“ゆるめ”のボーイスカウトみたいな活動をイメージしていた。幸い、キャンプは楽しかったらしいし、家で一人遊びばかりしがちな、息子に外でグループ活動ができるようなアクティヴィティをしてほしいと思ったのだ。
 さっそくプログラムを見せてもらう。活動は主に土曜と平日の夕方に行われ、オリエンテーションゲームや釣り、山歩きに出かける<自然&冒険>、<マウンテンバイク>、<レスキュー>などのアウトドア系が中心。加えて<テクノロジー>というアクティヴィティもあり、これは、木工、電気、造形、ロボットなんてテーマでモノ作りをするらしく、いえば中学の技術・家庭科の授業みたいなものか、と勝手にイメージする。息子は、NHKのピタゴラスイッチにはまり、また、紙で家の模型を作ったりしているので、これは興味を示すかも。
また、学校が休みの水曜日に行われる<マルチ・アクティヴィティ>は、テニス、バドミントン、映画制作から、科学教室(実験みたいなことをするのか?)まで、色々なことが体験できるらしい。さらに、秋休みには映画研修なんてものまで用意されている。シナリオを書いて、カメラを回して、FX用模型まで作るという、もちろん、参加者の対象年齢が6~13才なので、できることは限られているだろうが、それでも、何だか、楽しそうだ。
 息子は翌日曜日に、<マルチ・アクティヴィティ>と<テクノロジー>の体験授業に参加し、楽しかった様子。会場は我が家から歩いて15分ほどのアソシエーション責任者の自宅なので、送り迎えも楽だし(フランスでは、小学生は学校も習い事も保護者の送り迎えが義務)。

アソシエーション・フォーラムでは、もう一つ、スイミングクラブのスタンドにも行ってみた。去年は申し込みが遅れて、キャンセル待ちをしていたが、最後まで空きが出ず、今回も、列ができていて、もう定員いっぱいと聞かされ、がっかりする。ただ、もう一つクラスが増設になる可能性があり、そうなれば、シーズン初めから入れる、と言われ、今、返事を待っているところ。
息子は去年の夏頃からよく食べるようになり、かなり太ってしまった。特にお腹は、この夏、ビーチで海水パンツ姿になるのが恥ずかしいくらい肉がついている。クレヨンしんちゃんをまねて、三段腹とからかうと、「違う二段だ」と言い返していた息子だが、ある日、まじめな顔でお腹の線を数え「オレ、四段腹だ」。
無事、スイミングスクールに通って、1年後にはせめて二段腹になっていてほしい。
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いいね!子どもの可能性って。
1人でDSより、みんなと一緒にいる方を選んだんでしょう。
距離の取り方を少しずつ身に付けてるんじゃない。
これでお腹も二段になったら、ぐっと自信つくね。水泳やれるといいね。

おなか

ひのさん、

そう、まずは一人の世界に入って、ちょっと落ち着いて、それにはまらず、せっかくキャンプに来たんだから遊ばなきゃ、と気付いたのかと。おなかは、10歳用のズボンがきつくて入らないんだよ、まったく。そう考えると女の子はいいよね、ワンピースでごまかせるもん、ってそういう問題じゃないけど。

No title

あの東京の酷暑のなか、剣ちゃん江草さんについて、色んな場所で色んな人に遭った経験が、効いてきたのでしょうか。
なんだか嬉しいですよね。
男の子は10才位から、段々変わっていきますから。
江口洋介や豊川悦司だって、昔はちょい太目だったそうです。
剣ちゃん、期待大。です。

亀レス失礼。

> あの東京の酷暑のなか、剣ちゃん江草さんについて、色んな場所で色んな人に遭った経験が、効いてきたのでしょうか。
> なんだか嬉しいですよね。
> 男の子は10才位から、段々変わっていきますから。
> 江口洋介や豊川悦司だって、昔はちょい太目だったそうです。
> 剣ちゃん、期待大。です。

水泳教室、9月からなんとかもぐりこめました。トヨエツがふとめで女の子にもてなかった話は聞いたことがありますね。

No title

お久しぶりです 私も 障害発達の子供を持つ伊藤です。 少しずつでも 対人関係に興味を持っていくことが大切ですよね。うちの子も 今年になってそうなってきました。そういえば ABAという治療法について どう思いますか?わたしは 少し勉強して始めてみようかとおもつていっるのですが・・・・

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プロフィール

江草由香

Author:江草由香
編集者・ライター。立教大学仏文科卒。映画理論を学ぶために96年に渡仏し、パリ第一大学映画学科に登録。PRESSE FEMININE JAPONAISEを設立し、99年にパリ発情報誌『ビズ』を創刊。現在、日本の雑誌やWebにフランスの情報記事、コラムなどを寄稿しながら、日仏バイリンガルサイト『ビズ・ジャポン』の編集長を務める。著書は芝山由美のペンネームで『夢は待ってくれるー女32才厄年 フランスに渡る』。

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