オペラで、北海道アーティスト展 第一弾

BisouJaponが、オペラのギャラリー内に展示コーナーをオープン以降、初の本格的展示会、<北海道アーティスト展 第一弾>を、札幌にベースを置くAT-PLAN社とタッグを組んで、開催した。出展者は旭川在住のイラストレーター小川健一さんと、札幌在住のぬりぬりほりほりアーティストの鼓代弥生さん。

 何を隠そう、私の父は北海道出身。にもかかわらず、私が北海道に行ったのは、企業情報誌の仕事で、一泊二日で釧路湿原の取材をした時のみ。ただ、実家には子どもの頃から、北海道の親戚と称する老若男女がよく泊まりに来ていた。一緒に住んでいた祖母は、その人たちを岩見沢のしげきちゃんとか、幌内のやえちゃんなどと地名をつけて呼び、どういう血縁関係にあるのか、よく分からなかった。まあ、子どもだった自分にとって、それが祖母の姪だろうが、父のはとこだろうが、どうでもいいことであったが。とにかく、北海道は、旅行したことはないが、馴染みの浅くない場所とでも言おうか・・。

 北海道アーティスト展には、鼓代さん本人は来られず、作品を郵送してもらい、小川さんはAT-PLAN代表の台氏とともに渡仏することに。実は、小川さんの作品は、去年9月にマレのギャラリーで行ったイヴェント、<ジャパン・ウィークエンド>で展示して、同時にアンケート(作品人気投票および、作品への感想を書いてもらった)も行ったが、すこぶるフランス人(特に若者)に評判がよかった。今回、展示会前にAT-PLANの台氏が、さりげに「人柄もとてもいい方です」(これって大事なことかも)とメールして来たし。また、以前も書いたが、展示会はアーティスト本人がいると、そのオーラが人を引き寄せ、同時に作品も売れる。特に小川さんはスケッチ画を描かれるので、会場で、もしくはその前で、彼が絵を描いていたら、人が集まるに違いない、と成功の予感たっぷりであった。
 
 さて、小川さんと台氏は、フランス入りする前に、イタリアに行き、一度パリで会場下見など行った後に、展示会直前までに今度はスイスへと出かけて行った。
フェイスブックで追っていると(追跡?尾行?)、小川さんはレストランで、電車の中で、街中で、ひっきりなしに、描く、描く、呼吸をするように描くとでもいいましょうか。筆を止めたら、酸欠状態になるのでは、と思うほどの勢いで描いていた。前、雑誌の取材で、現代フランス絵画を代表する画家アンドレ・ブラジリエの自宅兼アトリエ(というか、お城)を訪ねたことがあったが、ブラジリエ氏も同じように、インタビューと食事中をのぞいてずーっとスケッチしていた。アーティストの創作エネルギーっていうのは、源は一体どこに?と不思議になるほど、すさまじい。
 
 展示会は金・土曜日の2日間。ギャラリーはレストランもたくさん入っているパッサージュの中にあるので、昼過ぎからランチを取りに来るビジネスマン&ウーマンたちで人通りは多いが、彼らは、ウィンドーを一瞥しながら足早に通り過ぎるだけ。まあ、昼休みにゆっくり美術鑑賞している時間はないよね。ただ、中には、仕事帰りにまた立ち寄ってくれる人もいるが。
実際にギャラリーに人が来るのは、14時頃から。ショッピング客やツーリストもたくさん通る場所なのだが、今回のお客は、クリエイティブな仕事についている人たちが多かった。アーティストオーラが他のアーティストを呼ぶのだな、きっと。
例えば、野球帽をかぶった、ぬぼーっとした小柄なムッシューがウィンドーに展示してあった作品をじーっと眺めていたので、「どうぞ、中へ」と声をかけると、会場内でも1点1点を、たんねんに見ている。「アート関係の仕事をされているんですか?」と聞いてみると、映画監督でコメディ作品を撮っているという。どんな俳優と?とさりげに(っていうかストレートに)聞くと「アラン・シャバとか・・」!実は有名監督?と、名前を伺うと監督兼俳優モーリス・バルテルミー氏であった。監督作品『ローコスト』は、日本でも上映されたのでは?他には、カメラマン、画家、美術学校アール・デコの教授も興味を持って入って来てくれた(いちいち、職業を尋ねる私)。また、「偶然通りかかった」と言う、オペラ歌手のムッシューが小川さんの作品集を購入。バスティーユ・オペラやオペラ・ガルニエに出演していて、日本で公演したこともあり、日本語も少し勉強した、とのこと。小川さんのサイン入り本を手に持ってもらい、記念撮影をする。写真を送ってと頼まれたので、渡されたメルアドに送ると、すぐに短い日本語と長いフランス語で書かれた御礼メールが届いた。

後は“侍”、“忍者”とタイトルを漢字で書いた作品をウィンドウに飾っていたこともあって、日本に興味があるフランス人もたくさん入って来てくれた。流ちょうな日本語を話す大学生、息子さんが東京で働いているという初老のムッシューとマダム、日本語を勉強中の美術学生などなど。

 金曜夜のオープニング・パーティには、台氏の人望もあって、多くの人が集まってくれた。シャンペンをあけ、パーティ終了後は親しい人だけ残り、近くのカフェに移動して、小川さんを囲んで、テラス席でみんなでおしゃべり。10時近くまで空が明るい、パリの一番いい季節だ。
 翌土曜日、小川さんは展示会の途中、午後2時間ほど、ギャラリーのすぐ近く、オペラ大通りにあるパリミキに出張し、似顔絵デモンストレーションを行う。夕方には、台氏とも親しい知人ファミリーが来て、展示会の後片付けを、手伝ってくれた、感謝!(客に手伝いをさせるヤツ・・)。
大きなハプニングもなく、2日間の展示会は終了し、たまたまパリに仕事で来ていた函館在住の友人と一緒に、小川さん、台氏と4人で近くのたこ焼き屋に行く。浴衣姿の小川さん、台氏と、たこ焼き屋でビールを飲んでいると、一体ここはどこだ?という気が。しかし、そこでも飲み食いしながらもスケッチを続けている、小川さんであった。
 
勢いに乗る北海道アーティストクラブ、パリ展示会第二弾は、ジャパンエキスポ。6人のアーティストが、Jeune createur若手クリエーターコーナーで作品を展示します。

ogawa展示会
(ギャラリーのウィンドーで、客引きパフォーマンスをする台氏と小川さん)
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江草由香

Author:江草由香
編集者・ライター。立教大学仏文科卒。映画理論を学ぶために96年に渡仏し、パリ第一大学映画学科に登録。PRESSE FEMININE JAPONAISEを設立し、99年にパリ発情報誌『ビズ』を創刊。現在、日本の雑誌やWebにフランスの情報記事、コラムなどを寄稿しながら、日仏バイリンガルサイト『ビズ・ジャポン』の編集長を務める。著書は芝山由美のペンネームで『夢は待ってくれるー女32才厄年 フランスに渡る』。

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