スペインのハベアで、ヴァカンス

2週間、スペイン東海岸にある海辺のリゾート、ハベアでヴァカンスを過ごした。10年前、春にアンダルシア地方を旅して以来のスペイン。
我が家は、十数年来、日本に帰国しない夏は、南仏のラヴァンドゥでアパルトマンを借りて、ヴァカンスを過ごしていたが、年々ビーチの人口密度が高くなって(いるように感じ)、夫が「2mも離れていないところに他人が寝そべったり、べらべらおしゃべりしてるのは、耐えられん!」と文句を言うように。
そして、去年の夏、義理兄からスペインの東海岸でプール付きの貸し別荘で過ごして快適だった、という話を聞き、夫は年明け早々、ハベアの別荘を予約した。プール付きの一軒家が南仏の2LDKのアパルトマンとほぼ同じ家賃!6月最後の土曜日から3週間予約し、私は7月1週目にジャパンエキスポの仕事があるので、夫と子どもが先に車で行き、2週目から合流することに。南仏なら電車で行けるが、スペインだと飛行機なので、少々面倒だけど。

また、この夏は義母も一緒にヴァカンスを過ごすことになり、夫たちはまずブルターニュまで義母を迎えに行き、そこからスペインに向かうことに。長年、パーキンソン病を患っていた義父が去年亡くなり、介護生活から解放された義母にとって7年ぶりのヴァカンスだ。
夫たちが出発する数日前にスペイン滞在用の私の荷物と、日本食(米、しょうゆ、そうめんなど、我が家のヴァカンスの必需品)は先に車で運んでもらうべく、準備していたら、夫が「車のトランクの半分は、ママのために空けておかないと」! 義父母は、自宅から車で1時間ほどのサンマロの海辺にアパルトマンを持っていて、義父が元気な頃は、毎年8月に1週間ほど、そこで一緒に過ごしたのだが、義母はいつもスーツケースを2つ持って来ていた。アパルトマンには日常品が完備され、義母は服や靴まで置きっ放しにしているのに、一体、何でこんな大荷物?で、夫も、「世界一周旅行に出かけるみたいだ」とからかっていた。それで、今回も義母の大荷物を想定し、夫は小型スーツケースに、私は幅45センチほどのボストンバッグに、息子も小さなスポーツバッグに荷物をまとめる。幸い夏なので、衣類が、かさばらない。貸別荘には洗濯機もあるし。

スペイン到着翌日に夫から電話があって、街を散策していたところ、義母が貧血を起こして、道で倒れたという。ただ、たいそう運のいい人らしく、倒れた場所が警察署の前で、しかもたまたま医者が通りかかり、すぐそばに救護所(旅行者向け?)があったので、そこに連れて行き、救急車を呼んでもらい、病院に向かったのだという。検査の結果、低血圧ではあるが、他に異常もなく、旅の疲れと暑さのせいだろう、と。ハベアまで1400キロの道程、それにブルターニュに比べれば、かなり暑いしね。

ジャパンエキスポ最終日の翌日にビズ・ジャポンとJ-CASTニュース用の短い記事を書き、次の日の午後、オルリー空港からヴァレンシアへ。そこに夫と義母と息子が車で迎えに来てくれる。着いたのが5時くらいで、ヴァレンシアの街を少し散策して、そこで夕食、と期待していたが、夫たちは昼前に着いて歩きまわったらしく、義母が疲れたというので、そのままハベアに向かう。車の中で、夫と義母が「きれいな歴史的建造物の多い素晴らしい町だった」、「服や靴の店もたくさんあってソルドの最中だった」、「おいしそうなタパスがカウンターに並ぶ店がいっぱいあった」とヴァレンシアを絶賛していた(私を羨ましがらせるためにわざとか?)ので、翌日午前中の便で来て、一緒に観光をすればよかった、と後悔する。
2時間ほどで、ハベアに到着。貸し別荘はビーチまで車で10分ほどの高台の別荘地にあり、ビーチ沿いには数十件のレストラン、カフェ、土産物屋がずらりと並び、夕方から夜にかけてはどこの店もヴァカンス客で賑わっている、・・ハイ・シーズンだもんね。

スペインの別荘


夏のヴァカンスは海辺で、太陽の下、頭をからっぽにして、だらだらと過ごすのが基本。南仏では、毎日午前と午後の2回、ビーチに出かけていたが、今回は、別荘にプールがあったので、午前中はプールで泳ぎ、プールサイドで寝そべり、昼は備え付けのバーベキューで、肉や魚を焼いて食べ、午後の一番暑い時間は室内で過ごす(子どもの宿題を見たり、昼寝したり)。15時を過ぎてからビーチに出かけ、水に入ったり、砂浜で寝そべって本を読んだり、アイスクリーム食べたり、カフェに行ってビールを飲んだり。夜は10時近くまで明るいので、別荘のテラスで、のんびり夕食をとる。自炊が面倒な時はレストランに行く、という具合だ。

ただ、別荘はインターネットが使えず、ビーチ近くのカフェやレストランでWIFIマークの付いている店を探さなければならない。しかもビーチまで車で行かなければならないのでかなり不便。最初に入った海の見えるレストランでは、なぜか私のiPhoneはつながらず(3GSだからか?)、夫のiPhone4はつながったので、さっそく青い空とビーチの写真を撮り、「パリは天気が悪いらしいから、羨ましがらせてやれ」と、それを勤務中の同僚にメールで送っていた。
翌日に別のカフェにMacBookAirを持って出かけたが、そこではMacも夫のiPhoneもつながらず。
まあ、急ぎの連絡もないし、いいや、とのんびりしていたら、ハベアに来て1週間一度もネットにアクセスしていないことに気づき、さすがにメールチェックしないとまずいなぁ、と、夫たちが買い物をしている間、一人でMacを抱えて、ちょっと高級そうなカフェ(なら、ちゃんとWIFIが機能すると期待し)、に行くも、つながらず。青くなっていると、感じのいいウェイトレスが、パソコンを一回切ってみれば?と試したら、無事、つながった。結局、ヴァカンス中、ネットにつないだのは1度だけ。締め切りの近い仕事もなかったし、本当は買ったばかりのMacにこのヴァカンス中に慣れようと思っていたのだが、結局、Macもほとんど触らずで、おかげで、肩こりがずいぶん軽くなった(やっぱりパソコンの使い過ぎが原因であったか)。

海辺でだらだらも、毎日続くと飽きるので、南仏のヴァカンスでも、近くの観光スポットや大きな街(港町トゥーロン)に出かけたりしていたが、今回は、義母が、また、外出先で倒れることを心配して遠出をしたがらず。で、一日だけ、夫と子どもと一緒にガイドブック片手に、少し足をのばすことに。
まず、観光地として有名な、山の上にある村グアダレストへ。観光客向けの土産物屋が立ち並んでいて、さっそく特産品のジャムやオリーブオイル、はちみつの類を買う。ただ、今回、予想どおり、義母がスーツケース2つにビーチ用品を入れた大きなバッグまで持って来て、スーツケースの1つは後部座席に載せて来たというが、帰りは私がそこに座るので、荷物全部を持って帰ることができるのだろうか?という心配があり、買い物は極力控えよう、と夫と話していた。日本みたいに宅急便があればいいのに。しかし・・、買い物って旅の楽しみの一つだし、スペインといえば、皮製品だよね、と、グアダレストの皮製品専門店で、ショルダーバッグと小型リュックを買う。これならたいした荷物にならないし、両方ともたった27ユーロだし。
昼時には、通りかかった近くの村のビストロ(大衆的レストラン)で、ランチメニューを頼んだら、前菜2皿にメインにデザートがついて、10.5ユーロ。フランスに比べて安い。
その後、ビーチを囲んで高層建物(ホテルやリゾートマンションらしい)が立ち並ぶ、人工的な雰囲気のリゾート、ベニンドルムへ。目抜き通りには、ブティックや靴、鞄の店が並び、夫が「靴が欲しい」、と言い出して、片っ端から、靴屋を覗き始める(気が付いたらお買い物デーに)。センスがよく(と私は感じた)、リーズナブルなカジュアルシューズの店Gioseppoで、夫はスェードのデッキシューズをたいそう気に入り、そういや、誕生日に何もプレゼントをしていなかったな、と買ってあげる(安く済んでラッキーだったかも)。さらに、バーゲンコーナーで、自分用に12ユーロの青いスニーカーを見つけたが、合うサイズがなく、すぐに店員が歩いて5分ほど先の支店に問合せ、そこで取り置きをしてくれた。親切である。
別荘に戻り、義母相手に安物買い自慢(プチプラ自慢って言うんだっけ?)をする。

ヴァカンス最終日、車のトランクに4人分の荷物(と言っても半分以上が義母のもの)をできるだけ詰め込み(バックミラーには荷物しか映りません)、後部座席の私と息子の間にクーラーボックスを置き、さらに夫以外は各自、足元に鞄や袋などなどを置いた状態で、国境に近い街、パンプローナへ。街歩きをしていると義母が、足が痛いと言い出し、靴屋に入ってサンダルを買い、私もつられて黒革のバレリーナを買う。18ユーロなり。そこに一泊して、フランスへ。
国境を越えたとたん、iPhoneが使えるようになり、車の中でたまっていたメールに返事を書く。700kmほどの道程を渋滞に巻き込まれることなくブルターニュの義母宅まで行き、お茶休憩だけして、パリへ向かう。義母の2つのスーツケースがなくなるとトランクはスカスカで、夫は「ママの荷物のせいで、スペインまで行って、ワインの一本も買えなかった」と愚痴をこぼす。

 ともあれ、スペインのヴァカンスは楽しかった。気候がよく、食べ物がおいしく、物価も安いし、さらにスペイン人はみんな親切で、義母も「フランスの病院と違って、看護婦がみんな優しかった」と言っていた。
夫は「再来年の夏はまたスペインに行く」と言っており、買い物リベンジをするつもりらしい。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

No title

プールつき羨まし^^  日本のせっかちな夏休みしか知らない私には、ヴァカンス3週間逆に困っちゃうかもです(情けな~)
江草さんの著書他を読んでいると、よくフランスの病院関係者が優しくない件が出てくるのが印象的です。お義母様大変なことにならず良かったですね。

No title

みわちゃん、私も3週間はつらくて、いつも1週間先にだんなと子どもに行ってもらって、私は2週間だけ、ですね。病院に関しては、確かに・・。もう慣れたけど。義母はおかげさまで、その後は、プールで泳いだりもしていました。

おすすめ情報

おすすめ情報

プロフィール

江草由香

Author:江草由香
編集者・ライター。立教大学仏文科卒。映画理論を学ぶために96年に渡仏し、パリ第一大学映画学科に登録。PRESSE FEMININE JAPONAISEを設立し、99年にパリ発情報誌『ビズ』を創刊。現在、日本の雑誌やWebにフランスの情報記事、コラムなどを寄稿しながら、日仏バイリンガルサイト『ビズ・ジャポン』の編集長を務める。著書は芝山由美のペンネームで『夢は待ってくれるー女32才厄年 フランスに渡る』。

最新記事
カテゴリ
ヴぉわいやーじゅ
おてる
ヴぉわちゅーる
あしゅらんす
うぃふぃ
レストラン予約
ふらんせ
あまぞん
せっと おーんず
最新コメント
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード