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パリナビ、オープン

6月から寄稿している旅行情報サイト、パリナビが、この7月末に正式オープンした。ソウル、香港、上海などアジアを中心に12都市で現地情報サイトとして成功を収め、いよいよヨーロッパにも進出し、その第一都市としてパリが選ばれたわけだ。まあ、ヨーロッパ旅行っていえば、最初に頭に浮かぶのがパリだろうな。

パリナビオープン
http://paris.navi.com/

 さて、私が広告・出版業界に足を踏み入れて、20年が過ぎたが、ライターの原稿の入稿方法がその間にずいぶん変化した。
 20年前からすでに原稿はワープロを使って書いていた。パソコンじゃなくて、懐かしのワープロ専用機。私は字が恐ろしいほど下手なので、ワープロが存在していなかったら、ライターにはなれなかっただろう。ただ、当時はワープロで書いた原稿を打ち出して、それをFAXで送っていた。印刷会社にFAX用紙を見ながら原稿を入力しなおす人がいたのだ。間もなく、フロッピー入稿、つまりフロッピーを出版社に自ら届ける、あるいはバイク便で送る、という形態になる。

それからパソコン通信なるものが流行り、私もパソコンを買い、ワープロソフトを使って原稿を書き、それをメールで出版社に送るようになる。
渡仏した頃は、原稿はメール、写真は紙焼きのものを郵便で送っていた。この郵便事情の悪いフランスで、それでも日本の出版社に写真が届かなかった、ということは一度もなかったと思う。まあ、写真なんて誰も盗まないだろうが。その後、デジカメが普及して、写真もメールで送るようになった。
 
さらに、インターネットに誰もがアクセスするようになり、次第に紙媒体より、WEBに記事を書くことが増えた。と思ったら、ここ6年くらいのことか、ブログ形式の入稿方法が増えた。ライターがサイト上の編集画面に自分で、原稿も写真もUPする、というシステムである。これは今まで、原稿というものは人様の目に触れる前に編集者がチェックしていたのが、読者が編集者より先に読むことが可能になったという、大変革なのだ。まあ、編集者は後からチェックを入れて、ライターに書き直しを求めることもあるし、原稿を削除する権利も持っているが。

入稿方法だけではなく、ライターの作業も増えた。20年前は取材と言えば、たいていカメラマンが同行し、写真撮影はカメラマンの仕事であった。ところが、デジカメが出現してからというもの、デジタル画像は加工が楽、ということがあり、また、人件費削減の意味もあり、「写真も同時にデジカメで押さえて来てください」と言われることが多くなる。また、ブログ形式の入稿とは要するにデザイナーが担当していた、サイトへの原稿UPという作業をライターが肩代わりするのである。パソコン音痴の私は、このブログ入稿というやつが苦手で、UPしたつもりの原稿が画面に反映されていなかったり、画像がばかでかくなったりと、原稿一つUPするのにずいぶん時間がかかる。見かねた編集部の方が「こちらでUPしましょうか」と言って下さることもあるほど。実はパリナビも最初の原稿は編集者がUPしてくださいました。

ここから先は愚痴であるが、・・ライターの作業は増えているのに、残念なことにギャラは下がって来ている。ネット上に書こうと紙媒体に書こうと、取材して原稿を上げるという作業になんら変わりはないが、サイトに載せる記事だから、という理由で原稿料が3分の1くらいになる。しかも、紙媒体はどんどん減っているのだから、ライターとしての収入は下がる一方だ。まあ、昔は資料収集に図書館や本屋に通ったことを考えれば、ネットで資料検索できるようになった手間暇省けるようになった楽になったと言えなくもないが、それにしても、である。

先日、古希を迎えたばかりのパリ在住でいまだ現役で活躍するフリーの男性編集者と「20年前は想像できなかった事態」と嘆きあった。しかし、わたしゃ、働き盛りの今、こういう憂き目にあってるが、彼はいい時代にバリバリ働いていたはず。ただ、同じ年の友人が、20代の同僚に「私もバブルというものを体験してみたかったです」と言われたとか。まあ、バブルを体験して少しいい思いをしただけ、私たちもマシなのか?
もちろん、バブル時代にプラス要因とマイナス要因があったように、このどん底みたいな今現在にもプラス要因があるはずで、それをうまく生かせればいいのだろう、って成功本のキャッチフレーズみたいだけど。
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昔は毎年給料があがっていった。

これが当たり前と思っていた。ところが今や給料は相変わらずで、負担だけが増える時代に。たしかに仰るようにこんな時代を20代の人たちはどうみているのか。

最近の日本では100才以上の高齢者が行方不明になっているし、長生きしても良いことはないかもしれない。

いつの間にか・・・

江草さん、こんにちは。

本当に、私も勤め始めた頃は、ちょうど?ワープロが普及し始めた頃
で、フロッピー(今や?懐かしい響き・・・)でのやりとりが当たり前でした。

が、いつの間にか?パソコンになり、カメラも携帯電話もデジタル&コンパクト化し、紙媒体でのやりとりが極力少なくなりましたよね。
本さえも?デジタル化ですからね・・。

おかげで、何でもスピードアップですが、平行して?時間感覚としてのピッチが短くなっている気がします・・・。

そもそも?はるかかなたに住む世界中の人と瞬時でつながるメール等のツールは非常に便利ですが、実際に自分が飛行機でその場所まで行く時間を考えると、今でも少し不思議な感覚を覚えます。

以前は、文章を書く人=ライターという概念があったかと思いますが、今や?個人の日記でさえもブログと称してインターネットで多くの人に公開される時代なので、一昔前とはずいぶん変わりましたね。

ライターという肩書きを持たずとも、気楽に書いた文章を世間にアピール出来る為、職業としてのライターの方との境界線が、あやふやになってしまっているからかも?しれません。




No title

ushizakaさん、こんにちは。
若者が将来に希望を持てないのは悲しいですよね。でも、大量生産、大量消費、物があふれるようにある、って傾向が見直されるのはいいかもしれません。収入が少なくなれば、無駄なお金を使わず、賢く消費するようになるはずなので。収入があまり少なすぎるのも困りますけど。

No title

マダムかおりんさん、こんにちは。

その通り、誰でも文章を発表できる時代です。ただ、インターネットにあふれる文章は、玉石混合。まあ、本になっているものでも上手とは言えない文章もあるので、何とも言えませんが。

オープン、おめでとうございます!

江草さん、こんにちは!
遅くなりましたが、パリナビのサイト正式オープン、おめでとうございます!
こちらの方も、私のBlogの方にもリンクを貼らせていただきたいのですが、宜しいでしょうか?
宜しくお願い致します~^^

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プロフィール

江草由香

Author:江草由香
編集者・ライター・コーディネーター。
96年に渡仏し、99年から10年間パリ発日本語情報誌『Bisouビズ』の編集長を務め、同時に日本の雑誌やWebに情報記事、コラムなどを寄稿。
2010年に日仏バイリンガルサイト『BisouJaponビズ・ジャポン』を立ち上げ、ジャパン・エキスポなどパリで行われる見本市で、日本企業や日本人クリエーターの出展をプロデュース、展示会の企画コーディネートの仕事を始める。
2018年に22年間のパリ滞在にピリオドを打ち、日本に帰国。

『BisouFranceビズ・フランス』
https://www.bisoufrance.com/

個人ブログ『湘南二宮時々パリ』
http://ninomiyaparis.blog.fc2.com/

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